日本体育大学連携事業
幕別町はこれまで、多くのオリンピアンを輩出してきました。
これだけの多彩なオリンピアンはなぜ生まれたのか。
そして「オリンピアンのまちづくり」を進めるために、オリンピックへの夢を持つ若い人々に何を残せるのか。
このような課題意識をもち、その課題の専門性から、2019年に連携協定を締結した日本体育大学のオリンピックスポーツ文化研究所所属の教員が担当する形で具体的なテーマを両者の間で話し合い、その結果、「幕別町産農産物を活用したアスリート向けレシピの開発」と「オリンピアンの輩出要因分析」に対する研究にテーマを絞り、日本体育大学に対し委託研究を依頼しました。
幕別町産農産物を活用したアスリート向けレシピ開発事業
研究概要
幕別町は農業が基幹産業であり、幕別町で生産されている農産物を用いてアスリート向けのレシピを開発することを目的とし、食材に多く含まれる栄養素が運動・パフォーマンスに与える影響について、論文データベースからエビデンスを収集し、科学的な根拠に基づいたジュニアアスリート向けのレシピを開発しました。
今回のレシピに使用した(1)インカのめざめ、(2)キタロッソ、(3)ゆり根、(4)和ねんじょは、生産量が全国でもトップクラスです。
開発したレシピは今後、リーフレットを配布することによって普及に努め、町が開催する各種イベント等で活用していきます。
令和4年度日本体育大学研究報告
オリンピアン輩出要因分析事業
研究概要
幕別町を地域ブランドとして確立するための資源のひとつとして、多くのオリンピアンを輩出していることが挙げられます。
研究の目的は、地域愛着の形成要因から協力行動までを包括的に構造化することでありました。幕別町におけるスポーツ振興の効果を明らかにするため、形成要因としてスポーツを取り上げ、先行して行った研究からは、印象形成要因としてスポーツが影響していることが確認され、スポーツ振興が地域への協力行動を促す可能性があり、さらには地域の活性化につながる可能性が示されました。
この特徴を活かすために、(1)プレイス・アタッチメント(場所愛着)に関する調査研究と(2)オリンピアンの輩出要因に関するインタビュー調査を令和4年度に行いました。
令和5年度には研究結果を講演会という形で発表いたしました。発表では、幕別町ではスポーツイベントの実施や幕別町出身アスリートの活躍、交流が町民の運動習慣や子どもたちの目標創出につながり、まちづくりに有用であること、幼少期から夏季、冬季のスポーツ体験をすることや公園、スポーツ施設の認知、活用によって運動遊びを促進することがオリンピアン輩出につながると報告されました。
研究結果を受け、今後、子どもから高齢者までのライフステージに応じたスポーツの推進の充実を目指していきます。