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平成27年度教育行政執行方針

 平成27年6月9日、平成27年第2回幕別町議会定例会において、田村修一教育長が述べた平成27年度教育行政執行方針の全文を掲載します。

はじめに

 1 生涯にわたる学習社会の形成

 2 健やかな子どもを育てる学校教育の推進

 3 青少年の健全育成の推進

 4 優れた芸術・文化活動の推進

 5 歴史的文化の伝承

 6 健康づくりとスポーツ・レクリエーションの推進

むすびに

はじめに

 平成27年第2回幕別町議会定例会の開会にあたり、本年度の教育行政執行方針について申し上げます。
 平成26年6月に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が改正され、本年4月1日からの施行に伴い、新たな教育委員会制度がスタートいたしました。
 この法律は、大きく3点が改正され、その一つとして、教育委員長と教育長を一本化した新たな教育長を置くこととなり、先の第1回幕別町議会臨時会において、法改正後の初代教育長として同意いただきました、田村修一でございます。
 改めて、与えられた職責に身が引き締まる思いでございますが、議員の皆様、ならびに、町民の皆様のご協力をいただき、職務を果たしてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 さて、今日の社会はグローバル化や情報通信技術が急速に進展し、情報はもとより様々な文化・価値観が国境を越えて流動化するなど、変化が激しく先行きが不透明となっています。
 また、少子化・高齢化が進み社会の活力低下が憂慮されるとともに、家族形態の変容、価値観やライフスタイルの多様化を背景とし、これまで培われてきた規範意識の低下や地域社会に対する所属意識の希薄化等が課題であるとされております。
 このような社会において、国家百年の大計である教育は、未来を拓き、住みよい社会、心豊かな郷土を作っていく原動力であると言えます。
 本町の教育目標である「郷土を愛し、自ら学び、心豊かに生きる人」の育成に関わる教育行政は、まさしく本町の人材育成にとどまらず、わが国の形成者を育成するという使命を担うものであります。
 今後、本町の教育が、より一層町民の期待に応えていくためには、子どもをまん中に家庭・地域・学校が、それぞれの持つ教育力の向上を図るとともに、相互に連携し、社会全体で諸課題解決に取り組むことが不可欠であり、教育に関わる全ての関係者が、それぞれの果たすべき役割と責任を自覚し、行動していくことが肝要であると考えます。
 そのため、本町の豊かな自然環境とこれまで培ってきた人的な財産、優れた教育資源を活用し、各学校において学習指導要領に基づく教育活動を展開してまいります。
 また、本年度からは新しい教育委員会制度のもとで、町長部局において「総合教育会議」が設置されるとともに、その中で、教育の振興に関する「大綱」が策定されることとなります。
 このことから教育委員会といたしましては、教育の政治的中立性や継続性及び安定性を確保しつつ、町長部局と一体となって、「すべては子どもたちのために」という基本的な視点を踏まえた議論を深め、教育行政を推進していく所存でございます。
 以下、「第5期幕別町総合計画」の基本目標の第4「文化の香る心豊かな学びのまちづくり」の項目に従い、本年度の主な施策について申し上げます。

 

1 生涯にわたる学習社会の形成

 はじめに、生涯にわたる学習社会の形成についてであります。
 変化が激しく、多様化が一層進行する社会の状況を踏まえ、これからの生涯教育は、一人ひとりの潜在的な能力を最大限伸ばすとともに、活用していくことが重要であります。
 このことから、平成26年3月に策定した「第5次幕別町生涯学習中期計画」に基づき、「いつでも、どこでも、だれでも」が学ぶことができる生涯学習施策を展開してまいります。

 本町では、百年記念ホールや町民会館、忠類コミュニティセンタ-などの生涯学習施設が設置されており、それら施設における、各種事業や生涯学習講座の充実に引き続き取り組んでまいります。
 また、小学生の交流事業として、これまでの上尾市との交流に加え、本年度から「災害時相互応援に関する協定書」を締結しております、中土佐町及び開成町との交流事業を実施してまいります。

 次に、図書館につきましては、昨年4月からの新システム稼働を機に、幕別町図書館独自の本の配列を行う「本棚の力」、また、バーチャル本棚などの新機能を活用したホームページから発信する「ネットの力」、さらには、地域住民との関わり合いを深める「人材の力」という三つの力を有機的につなげ、図書館が地域の情報編集センターとして機能することを目指して事業を実施しているところであります。
 本年度は、地域の読書文化、ひいては地域文化そのものの発展と活性化の中心施設として図書館を位置付け、多様な企画を推進するため、図書の分類にとらわれない本の書架を構成するための構成術、地域の魅力を発信する文書表現術、幕別町図書館WEBを充実させる企画・構成講座などを開催することとしています。
 これら事業により、図書館に関わる町民サポーターの育成を図り、さらに育成した人材による図書館のサポート体制を充実させていく取組を行ってまいります。
 また、司書による講座を年間通して開催するなど、本に親しみ、人と交わる、さまざまな取組を進めてまいります。

 

2 健やかな子どもを育てる学校教育の推進

 2つ目は、健やかな子どもを育てる学校教育の推進であります。

幼児教育の充実

 はじめに、「幼児教育の充実」についてであります。
 幼児教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う大変重要な時期であるとともに、小学校以降の生活や学習の基盤づくりとして、遊びを通した言葉の獲得や人とかかわる力、表現力などを学ぶものであります。
 このため、引き続き、異年齢保育や3歳児保育、延長保育を行うとともに、障がいがある子ども又は特別な配慮が必要な子どもが円滑に小学校に就学がなされ、その支援が継続的に展開されるよう幼稚園と小学校との連携の強化を図ってまいります。
 また、本年度から「子ども・子育て支援新制度」が始まりましたが、新制度未移行の私立幼稚園に対する就園奨励費助成などの支援について引き続き実施してまいります。

小中学校教育の充実

 次に、「小中学校教育の充実」についてであります。
 義務教育については、「生きる力」を育むという基本理念の実現に向け、「確かな学力」、「豊かな心」、「健やかな体」をバランスよく育成する教育活動充実に努めてまいります。
 そのためには、家庭・地域・学校がそれぞれの役割を果たし、子ども達が安心して教育を受けられる教育環境を整える必要があります。
 このため、幕別町の未来を担う人材を育成するための教育環境整備を計画的に推進するとともに、学びのセーフティネットの一方策として保護者の経済的負担の軽減策について検討してまいります。

 

 以下、学校教育の主な施策について申し上げます。

確かな学力の向上を図る学習指導の充実

 はじめに、「確かな学力の向上を図る学習指導の充実」であります。
 確かな学力の育成には、児童生徒に基礎的・基本的な事項を確実に習得させるとともに、思考力・判断力・表現力をはじめ、主体的に学習に取り組む態度などを身に付けさせることが重要であります。
 このため、全国学力・学習状況調査等を活用した授業改善とともに、各教科等における言語活動の充実により、学力向上に努めてまいります。
 また、こうした取組を確実に進めていくため、学校教育指導を担う学校教育推進員及び小学校の外国語活動や中学校の英語科の授業をサポートする国際交流員を継続して配置してまいります。
 さらには、子どもたち一人ひとりに確かな学力を身に付けさせることができるよう、引き続き退職教員等の外部人材を活用し、習熟の程度に応じた指導をはじめ、少人数指導やチーム・ティーチングなど、個に応じたきめ細かな指導を推進してまいります。

 

子どもの体力向上と健康に関する指導の充実

 次に、「子どもの体力向上と健康に関する指導の充実」であります。
 全国体力・運動能力等の調査結果によると、町内の子どもたちには、敏捷性や持久力などに課題がみられました。
 このことから、児童生徒一人ひとりの体力・運動能力を向上させるため、本年度も引き続き町内全ての小・中学校全学年で本調査を全種目実施するとともに、測定器具を常設するなど誰もが自己の体力つくりにチャレンジできる環境を整えてまいります。
 また、幕別町の子どもたちは、ゲームやテレビを見る時間が多く、家庭での学習の時間が少ない傾向が見受けられますことから、毎月19日の教育の日を「幕別町ノーテレビデー・ノーゲームデー」として設定し、望ましい生活リズムづくりや家庭学習の習慣化に向けた啓発に努めてまいります。

 

特別支援教育

 次に、「特別支援教育」についてであります。
 子ども一人ひとりに応じた教育支援の充実が求められている今日、特別支援学級に在籍する児童生徒とともに、通常学級において特別な配慮を必要とする児童生徒が年々増加傾向にあります。
 このため、特別な教育支援を必要とする子どもたちのために、各学校に特別支援教育支援員を配置し、授業をはじめ学校生活を支援してまいります。
 また、支援員の資質向上を図るため、本年度も引き続き幕別町特別支援教育支援員研修会を実施してまいります。
 さらに、本年度から、就学前からの教育相談や就学指導とともに、その支援を継続的に展開するため、「幕別町就学指導委員会」を「幕別町教育支援委員会」と改称し、特別支援教育の充実に努めてまいります。

 

いじめや不登校問題

 次に、「いじめや不登校問題」についてであります。
 いじめや不登校問題は、教育相談体制の充実や家庭・地域との連携を図ることで、これら問題の未然防止、早期対応に努めることが肝要であります。
 そのため、昨年10月に制定した「町いじめ防止基本方針」に基づき、いじめの重大事態等が発生した際には、速やかに事実関係を調査するために「いじめ防止対策推進協議会」を教育委員会附属機関として設置するとともに、各学校では「いじめ防止基本方針」に基づく「いじめ防止等対策組織」を設置し、いじめのない教育環境づくりに努めてまいります。
 「不登校」につきましては、その要因が複雑・多様化しておりますことから、個々の子どもに応じた支援が重要であると考えております。
 各学校では、一人ひとりの子どもが抱える不安や悩みに寄り添った教育相談や生徒指導を継続的に展開するとともに、スクールカウンセラーを活用した取組を積極的に推進してまいります。
 また、学校に行くことができない児童・生徒に対する支援策として、引き続き子どもサポーター3名を「まっく・ざ・まっく」に配置し、学校と一体となった再登校への取組を進めてまいります。

 

学校給食

 次に、「学校給食」についてであります。
 学校給食は、学校給食法において「児童生徒の健全な発達に資し、かつ、国民の食生活の改善に寄与するものである」と規定され、重要な教育内容の一つとして位置付けられております。
 また、食育基本法では「健全な心身を培い、豊かな人間性を育む食育を推進するため、施策を総合的かつ計画的に推進する」ことが定められております。
 これらの法令に基づき、平成25年度から配置している栄養教諭により、忠類地域及び南幕別地域の小中学校における食育の充実を図っているところであり、その他の地域の小中学校における食育を推進するため、栄養教諭のさらなる配置や、その活用について検討を進めてまいります。
 また、昨年に引き続き、幕別・札内市街地の小学校においては、農協青年部の皆さんを講師に迎え、食育の授業を実施してまいります。

 

教育環境の整備

 次に、「教育環境の整備」についてであります。
 今日、安全で安心できる学校づくりが喫緊の課題となっており、学校施設の安全を第一に考え、教育環境の整備に努めてまいります。
 町内の学校施設については、その多くは老朽化が進んできておりますことから、計画的に大規模改修工事を実施すべく「幕別町小・中学校整備改修計画」を策定し、町の総合計画に位置付けるとともに、学校施設の安全性を維持するための修繕を行ってまいります。
 また、大規模地震等による被害を未然に防ぐため、小中学校屋内運動場における、吊り天井の撤去、バスケットゴールや照明器具等の落下物防止対策を順次行ってまいります。
 本年度の落下物防止対策事業といたしましては、札内中学校、幕別小学校、札内北小学校、白人小学校の屋内運動場の工事を実施してまいります。
 また、登下校時の子どもたちを不審者などから守るため、引き続きスクールガードを配置するとともに、子ども110番の取組や地域住民ボランティアによる見守りなど、通学路や各学校校下等における安心・安全を確保してまいります。

 

高等学校教育の充実

 次に、「高等学校教育の充実」についてであります。
 高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする教育機関であります。
 町内の幕別高等学校と江陵高等学校では、それぞれ特色を生かした教育活動を展開しており、ここ数年、就職率100%を達成し、両校の進路指導等に対する社会的評価が年々高まっているものと受け止めております。
 平成27年度の新入学者は、幕別高校が定員80人のところ29名、江陵高校が定員117人のところ132人、また、中札内高等養護学校幕別分校は定員16人に対し16人となっている状況であります。
 幕別高校については、定員数を割り、本年度は間口が2学級から1学級に減となった状況にありますことから、今後の配置計画などの動向を注視しながら、町内にある2つの高等学校及び高等養護学校の将来像等について検討していく必要があるものと考えております。
 いずれにいたしましても、町内にある高等学校の間口確保につきまして、保護者、高校、地域の方々や関係機関と連携し、引き続き支援してまいります。

 

信頼される学校づくりの推進

 次に、「信頼される学校づくりの推進」についてであります。
 学校の信頼は、保護者や地域の方々との協力関係を深めつつ、子ども一人ひとりの確かな成長を実現することによって得られるものであります。
 このことから、地域住民に子どもの様子を直接見ていただく「まくべつ教育の日」をはじめ、学校運営協議会の活用や、保護者や地域に対する積極的な情報発信など、地域に開かれた学校づくりに努めてまいります。
 また、学校が保護者や地域の方々との信頼関係を構築していくためには、子どもたちの手本となるべき教職員が、法令を順守し、服務規律を徹底する必要があります。
 そのため、各学校の校長がリーダーシップを十分に発揮できるよう、教育委員会としてサポートするとともに、研修等を通じ教職員の意識改革と資質の向上を図ってまいります。

 

3 青少年の健全育成の推進

 3つ目は、「青少年の健全育成の推進」についてであります。
 子どもたちが、互いに尊重し合い、ともに支え合いながら社会の一員として成長していくためには、家庭・地域・学校が一体となり、心身の健やかな発達を支えていくことが大切です。
 このため、小学校では平成30年度から、中学校では平成31年度から実施される「特別な教科である道徳」の実施を念頭に置き、その準備を進めてまいります。
 また、社会環境や価値観の多様化によって青少年を取り巻く環境は、大きく変化し、複雑化しておりますことから、「幕別町児童生徒健全育成推進委員会」による「安全マップ」等の取組をはじめ、地域全体で児童・生徒を見守る体制づくりを進めてまいります。

 

4 優れた芸術・文化活動の推進

 4つ目は、「優れた芸術・文化活動の推進」についてであります。
 価値観の多様化に伴い、暮らしの中にゆとりや潤いといった「心の豊かさ」を求める機運が高まっております。
 このため、優れた芸術や文化にふれる環境の整備について幕別町文化協会等と協働して実施してまいります。
 また、本年は本町が生んだ偉大な作曲家である「万城目正」さんが生誕110周年を迎えることから、その功績を後世に永く語り継げるよう百年記念ホ-ル内に常設展示コ-ナ-を整備するとともに、万城目正生誕110周年記念事業実行委員会が主催します、記念音楽祭に対し支援を行います。
 さらに、本町の芸術・文化の拠点的施設である「百年記念ホ-ル」の老朽化対策として、本年度は大ホ-ル屋上の防水改修工事を行うなど、今後、社会教育施設について計画的に改修等を行ってまいります。

 

5 歴史的文化の伝承

 5つ目は、「歴史的文化の伝承」についてであります。
 自然環境や歴史背景の中で培われてきた歴史資料や文化財は、先人の暮らしや精神文化を知る歴史的・民族的な価値のみならず、郷土への誇りや愛着を育てるための重要な資源であります。
 このため、ふるさと館、蝦夷文化考古館、ナウマン象記念館のそれぞれの特徴を生かし、郷土の歴史や文化等を学ぶ場として今後も活用を図るとともに、施設の老朽化が進んでいる「ふるさと館」、「蝦夷文化考古館」の改修等について検討を進めてまいります。
 また、伝統芸能である糠内獅子舞保存会やナウマン太鼓保存会に対する活動に対して、引き続き支援を実施してまいります。

 

6 健康づくりとスポーツ・レクリエーションの推進

 最後に、健康づくりとスポ-ツ・レクリエーションの推進についてであります。
 本町のスポーツ施設は、農業者トレーニングセンター等の屋内施設、陸上競技場や野球場等の屋外施設が整備されており、多くの町民の方が体力つくりや健康維持のため利用されているところであります。
 今後につきましも、施設の適切な管理を行うとともに、より利用者に対するサービス向上が図られるようその管理方法等について検討を行ってまいります。
 また、本年度は幕別町民プ-ルの屋根の全面張り替えを行うとともに、老朽化しています札内東プ-ルの改築について検討を行ってまいります。
 さらに、本町で考案されたパ-クゴルフのさらなる普及を図るため、今後とも日本パークゴルフ協会との連携を図るとともに、コミュニティースポ-ツとしての原点でもある世代間交流大会としての「家族大会」を本年度も開催してまいります。

 

むすびに

 以上、平成27年度教育行政執行にあたっての基本方針を述べさせていただきました。
 教育委員会といたしましては、子どもが失敗や困難に屈することなく、前向きに努力を続け、生き生きと成長していくために必要な生きる力を育む教育環境の充実を図るとともに、開かれた学校づくりの推進に努めていく所存でございます。
 また、すべての町民が、生涯を通じて、健やかに充実した生活を送ることができるよう、文化に親しみ、スポーツを楽しむための環境づくりに取りくみ、「社会が人を育み、人が社会をつくる」要となる生涯学習の充実に取り組んでまいります。

 議員の皆様並びに町民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げまして、教育行政執行方針といたします。

 

 

このページの担当は

幕別町教育委員会 学校教育課
〒089-0604 北海道中川郡幕別町錦町98番地
電話 0155-54-2006 / FAX 0155-54-4714
(土日・祝日を除く平日の午前8時45分から午後5時30分)

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