幕別での就農を目指して

在住期間10年 ※2024年時
岩見沢市出身。大学院卒業後、就農をめざして2012年頃幕別町に移住しました。実際に農家で働いて勉強した後に独立し、現在はゆり根農家を経営中です。

移住のきっかけ
北見の大学に通っていた時、外仕事がしたいなとはずっと思っていたんです。それで、就職活動の時期がきて本当にやりたいことは何だろうと考えたら、「農業かな…」と思って。周りに相談したら、ちょうど友人が十勝出身でツテもありこっちに移住して就農を目指したというのがきっかけですね。
当時はそこまで気にしていなかった部分ではあるのですが、幕別の場合は農協と役場が協力して受け入れ態勢を整えていてくれるんです。これって他の地域ではあまり無いみたいで、移住と就農の話をほぼ同時に進められることができました。
周りにも就農目的で他の地域から来る人も割と多くいて、農業をやりたい人への制度っていうのは割と整っているのではないかなと思います。

幕別での就農について
最初は数年かけていくつか大きい農家さんで働かせてもらって、その後に育てたい作物を決める流れでした。住まいについても支援の一環で、農業体験や就農を目指している人用の居住地があるので、2~3年ほどそこを利用していました。
働かせてもらっている中、自分はゆり根を育ててみたいと思ったので、ゆり根を育てている農家さんの下でさらに数年働きながら勉強して独立という形をとりました。
ゆり根は種を植えてから収穫できるまでに4~5年ほどかかるんです。働いている時から、自分の畑で少しずつ育てていくという準備はしていたのですが、それでも安定した量を収穫できるようになったのはここ数年ですね。他にも、天候の影響などでダメになってしまう事もあって…。ただ、そのような環境をくぐり抜けて収穫できた時はやっぱりやりがいを感じます。

幕別に移住して思った事
一番いいなって思ったのは冬に晴れている日が多いことですね。自分、出身が岩見沢なんですけど、向こうで雪が降っていてもこっちでは晴れているみたいなことも多くて。他の地域と比べると幕別は雪も少ないので比較的過ごしやすいとは思います。
あとは、大自然の環境の中で子育てできるところがたくさんあるのもありがたいですね。釣りをするのが好きなんですけど、子どもを釣りスポットに連れて行って川で遊ばせたり、魚を釣ったりしています。好き嫌いが多い子どもでも釣った魚はおいしいって言って食べてくれるんですよ。もちろん整備されている自然もあるんですけど、手つかずの自然の中でも思う存分成長できる環境が揃っていると感じましたね。
移住を考えている方へのメッセージ
自分は北海道の中でも岩見沢から北見そして十勝に来たので、その視点から言うと十勝は天気が良いのが特長だと思います。
あと、畑作も酪農も出来る所が幕別の大きな特長ですかね。畑がやりたければ本町、酪農がやりたければ忠類という選択肢ができるので、就農希望者にとって良い面になっていると思います。