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パークゴルフの誕生

パークゴルフの誕生と歴史(「幕別町百年史」より)

 昭和58年5月、教育委員会教育部長に任命された前原懿は、社会体育の分野におけるコミュニティスポーツの取り組みが課題であるとの認識から、社会教育課に「なにかおもしろいスポーツはないか」と呼びかけたところ、橋本正司(当時、社会教育係長)と羽磨知成(当時、体育担当主査)が日本レクリエーション協会を通じて購入していた「グラウンドゴルフ」用具一式を前原に見せたのが事の始まりである。

 グラウンドゴルフは、昭和57年に鳥取県泊村の教育委員会が中心となって考案されたニュースポーツ。早速、町営野球場で試してみた印象は芳しくなかった。前原は、これをグラウンドから芝生へと、ゴルフに近づけ爽快感を加えようと考えた。結果は幕別運動公園にエンビ管による7ホールの固定コースの誕生となった。58年6月半ばのことである。

 公園に穴を掘ってコースを造るなど、当時としては乱暴な発想であったが、相談を受けた公園管理担当の三井巌(当時、都市計画管理係長)は、これに共鳴し、上司に相談することを忘れ、穴掘りを手伝ってしまったことも、今日の普及発展につながった。

 翌59年には14ホールを造成、またたく間に同好者が増え、この年に同好会(会長、小野寺博昭)が誕生、11月4日に初の全町大会が開催された。60年に入って、庁舎内に「グラウンドゴルフ振興会議」という任意の庁舎横断的な職員組織ができ、企画・普及・管理など協調して振興を図った。この組織が力となって4月下旬にはA・B各9ホール、726メートル、パー66の本格的なコースが完成した。現在の「つつじコース」である。6月2日に第1回全町グラウンドゴルフ春季大会が開催された。

 悩みもあった、グラウンドゴルフでは想定できないスティックやボールの破損がひどく、これは前原の依頼で業界トップクラスの合板技術を持つ新田ベニヤ工業株式会社が試作を重ねた。のち、その作品は幕別町の一村一品となった。

 公園で競技するため、グラウンドゴルフを「パークゴルフ」と改称したのは61年2月。競技人口は増加の一途をたどり、また、他の市町村にも普及しはじめたため、正しいパークゴルフの普及、発展を目的に9月8日に幕別町パークゴルフ協会を組織して会長に福田省市を選び、企画部(前原懿部長)と普及指導部(平塚治郎部長)を設けた。

 62年3月、新田ベニヤは、スティックとボールを全道に本格販売することになった。60年から試作に着手以来、約2年、改良に改良を重ね、市販品初代の用具となった。実にスティックは7作目、ボールは5作目であった。

 7月19日には、第1回全十勝大会をつつじコースで開催した。春以来、振興会議では、国際パークゴルフ大会を開催しようと準備が進められていたが、大会の受け皿として、国際パークゴルフ協会を設立することとなり、8月22日に設立総会を町営幕別温泉ホテルで開催し、会長に福田省市を選出した。総会には十勝管内のほか苫小牧市、室蘭市、弟子屈町などから30人が出席したほか、長野県志賀高原旅館組合、日本レクリエーション協会主幹(千葉県)などからも委任状がよせられ、加盟団体数は39に達した。国際協会の本部事務所は教育委員会内に置き、年1回の国際大会を発祥の地・幕別で開催と決めた。

 この日幕別を訪れた北海道知事・横路孝弘は、つつじコースで4ホールではあったが、パークゴルフの体験をした。これが縁となり、平成2年の第4回国際大会に優勝カップ(知事杯)が寄贈され、依頼持ち回りとなっている。翌23日、国際パークゴルフ協会設立記念「第1回ブリジストンスポーツ杯パークゴルフ国際大会」が、つつじコースと完成間もないサーモンコース(パー132)で開催された。参加した外国人は28人、東京、大阪などの町外者83人、町内84人の計195人。参加国はアメリカ、中国、カナダ、フィリピン、イラク、スリランカ、日本の7か国。

 9月27日には、第1回北海道オープンが開催された。民間パークゴルフ場は、昭和63年の駒野コースが第1号、6月12日にオープンした。コースの全長は700メートル。

 パークゴルフは年齢に関係なく手軽に楽しむことができること、また、63年にパークゴルフと健康の関係が実証されて、普及への追い風となった。平成元年に「はまなす国体」スポーツ百選を受賞、「現代用語の基礎知識」にパークゴルフが掲載されるなど全国的にも注目されるスポーツとなった。この年、国際協会は「クマゲラマーク」を商標登録した。

 平成2年「スティック」を「クラブ」と用具の呼称を改めた。

 平成3年、町は鋳物製のコース表示板と記念モニュメントの制作費460万円を予算化し、コース表示板は8月にサーモンコースに18基設置した。また、モニュメントは高さ1.2メートル、幅0.6メートル、奥行き0.4メートルの御影石製。表面には「PARK・GOLF」とシンボルのクマゲラマークを中心に、「公園にコースをつくるという逆転の発想で始まりました」などのパークゴルフの由来を日英語で綴ったパネルを上部に取り付けた。除幕式は平成4年5月31日に実施した。

 これより先の平成4年1月28日、文部省主催の「生涯スポーツコンベンション92」が東京・京王プラザホテルで開催された。全体会・スポーツのまちフォーラムで、「パークゴルフの開発をとおしてのまちづくり」と題して、前原(当時、教育委員会教育長)が5分間のビデオ紹介と30分の発表をした。参加者は約1000人、反響は大きく、以後、全国から問い合わせ、視察などが一段と増え、特に教育委員会は対応に追われた。

 平成5年はパークゴルフが誕生してからちょうど10年目にあたり、4月にパークゴルフ振興係を教育委員会に新設し、係長に浅田輝善が発令された。10周年記念式は9月11日午後3時から十勝幕別温泉緑館コンベンションホールで開催された。林照男町長は「夢はでっかく・オリンピック種目」と挨拶、来賓の横路北海道知事(代理)と石川文部省体育生涯スポーツ課長が祝辞を述べた。のち、国際パークゴルフ協会と用具の開発、改良に努力した(株)ニッタクスに感謝状、パークゴルフにもっとも貢献した各新聞者、各テレビ局に記念品を贈った。

 午後4時から司会・前原懿(教育長)、パネラー・御坊田裕巳(帯広開発建設部次長)、清水孝悦(国際パークゴルフ協会指導普及部長)、渋谷勝雄(上士幌パークゴルフ愛好者)、疋田桂(国際パークゴルフ協会オホーツク協会事務局長)、三上和夫(富山県射水郡小杉町長)、コーディネーター・小島明将(財団法人日本レジャースポーツ振興協会事務局長)でパネルディスカッションを午後6時からレセプションを開催した。

 翌12日には10周年記念行事の一つ、7回目の国際大会を「つつじ」「サーモン」のコースで、また、5月から農業者トレーニングセンター北側で工事を進めていたクラブハウスが8月30日に完成し、「クマゲラハウス」と命名しオープンした。この施設はカラマツなど国産材で建築したもので、平屋建て170平方メートルあり、テープカットののち一般に開放した。

 平成6年6月9日、富山県で開かれた「富山国体準備委員会」の総会で、6年後の西暦2000年(平成12年)に開催の第55回国民体育大会(富山国体)に「パークゴルフ」を公開競技として採用することが決定した。
富山県には小杉町を中心に4か所のコースがあるが、富山国体でパークゴルフ会場となるのは、富山市の西隣に位置する「下村」。下村教育委員会では、平成6年に約6億円をかけて整備する公園内に18ホールのコースを造成した。

 読売新聞北海道支社の第2回「北のくらし大賞」に、幕別「パークゴルフの町」が受賞した。

 北国の風土にあった豊かな生活文化や環境づくりに取り組んでいる個人や団体を顕彰する「北のくらし大賞」の選考会が、平成6年12月8日に札幌・東急ホテルで開かれ、全道各地から応募のあった131点のうち、予備審査を通過した33点を対象に選考作業が行われ、人気(ひとけ)のない公園を人でいっぱいに変容させ、三世代が一緒に遊べるスポーツとして産声をあげたパークゴルフが、「その土地にとどまらず全国的なものに広がるのが地域おこしの条件」に合致したことが受賞の理由。授賞式は平成7年1月17日に同ホテルで行われ、正賞と賞金100万円、副賞として日本航空から千歳~沖縄往復航空券2人分が贈られた。

 平成7年9月にパークゴルフ実力日本一を決める第1回全日本選手権大会を、発祥の地・幕別で開催することが決まり、大会の模様を北海道文化放送(UHB)が1時間番組で放映した。

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