はじめに

　平成28年第１回幕別町議会定例会の開会にあたり、本年度の教育行政執行方針について申し上げます。
　わが国は今、少子化・高齢化が進行し生産年齢人口の大幅な減少が予想される中、持続可能な発展を遂げていくために、社会の構成員一人ひとりの能力を最大限伸ばしていくことが、グローバル化が進展していく現代社会において求められており、教育はその要として一層重要性が増しているところであります。
　また、教育は個人の社会的自立の基礎を築き、幸福を実現するものであると同時に、教育の成果が、教育を受けた本人のみならず、広く社会全体に還元され、社会や地域の活力増進の原動力となることを踏まえると、「未来への投資」であるとともに、社会参加を保障する「セーフティーネット」としての性格を持つものであります。
　このようなことから、教育とりわけ、義務教育段階においては、個々の能力を伸ばしつつ、社会的自立の基礎、国家や社会の形成者としての基本的資質を養うことを目的としているところであり、そのためには、児童生徒の「確かな学力」、「豊かな心」、「健やかな体」をバランス良く育成することを通じて、「生きる力」をより一層育むことが重要であると考えます。
　さらに、一人ひとりの多様な個性・能力を活かし、生涯にわたって自己の能力と可能性を最大限に高め、協働しながら新たな価値を創造していくための生涯学習は、その重要性がますます高まってきております。
　本町の教育目標である「郷土を愛し、自ら学び、心豊かに生きる人」は、まさしく生涯にわたって「生きる力」を育み、本町の人材育成にとどまらず、わが国の形成者を育成しようとするものであり、この教育目標を実現するため、より一層家庭、学校、地域の連携を密にして本町の教育を進めてまいる所存であります。
　以下、「第５期幕別町総合計画」の基本目標の第４「文化の香る心豊かな学びのまちづくり」の項目に従い、本年度の主な施策について申し上げます。

 

１　生涯にわたる学習社会の形成

　はじめに、生涯にわたる学習社会の形成についてであります。
　教育基本法第３条では、生涯学習の理念について「国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。」と規定されているところであります。
　この規定を踏まえ、平成26年３月に策定した「第５次幕別町生涯学習中期計画」に基づき、「いつでも、どこでも、だれでも」が学ぶことができる生涯学習施策を展開し、学習成果を生かすことのできる「生涯学習社会」を形成するため、今後とも生涯学習の振興に取り組んでまいります。
　このため、本町の生涯学習の拠点施設である百年記念ホールや町民会館、忠類コミュニティセンタ－などを有効に活用し、各種事業や生涯学習講座の充実に引き続き取り組んでまいります。
　また、小学生の交流事業として、これまでの上尾市との交流に加え、平成27年度から「災害時相互応援に関する協定書」を締結しております、中土佐町及び開成町との交流事業を実施しているところであります。
　本年度は両町の小学生を初めて受け入れするとともに、上尾市の小学生についても受け入れし、本町の小学生と交流いたしますことから、本事業を通して子どもたちの感性、視野を広めるとともに、本町と中土佐町、開成町並びに上尾市との交流がより一層深まるよう事業を実施してまいります。

　次に、図書館につきましては、幕別町図書館独自の本の配列を行う「本棚の力」、バーチャル本棚などの新機能を活用したホームページから発信する「ネットの力」、地域住民との関わり合いを深める「人材の力」という三つの力を有機的につなげ、図書館が地域の情報編集センターとして機能することを目指して事業を実施しているところであります。
　本年度は、昨年度実施した編集力養成講座の受講者を中心に、地域情報、町の歴史などを取材・編集し、幕別町図書館ＷＥＢで発信していただくなど、人材の活用を図っていくとともに、引き続き、同講座を実施してまいります。
　また、図書館の持つ機能の一つとして、本を通しての心の安らぎなど、現代社会におけるストレスの軽減効果があるとされております。
　このことから、本年度図書館においてストレス測定を行うとともに、活字と笑いの機会の提供を通じ、予防医療に繋がるような新しい社会モデルづくりに取り組んでまいります。
　さらに、幼児期に本に親しみ豊かな心を育む子どもを育成する観点から、「ふれあい子育て読書推進事業」を引き続き実施するとともに、より多くの幼児等が本と触れあうことができるよう、事業を展開してまいります。
　公立図書館として、その機能を十分に発揮し、地域づくりの核となる図書館を目指すため、今後とも多様な取組を行うとともに、図書館に関わる町民サポーターの育成を図り、その人材を活用し図書館のサポート体制を充実させ、本に親しみ、人と交わる、図書館運営を進めてまいります。

 

２　健やかな子どもを育てる学校教育の推進

　２つ目は、健やかな子どもを育てる学校教育の推進であります。
　少子高齢化が進行していく中で、子どもは、町の宝、社会の宝であり、未来へ希望を託す人材として、その限りない成長を育むための学校教育をいかに推進していくかが重要でありますことから、その施策の充実を図ってまいります。

幼児教育の充実

　幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成を担う極めて重要なものでありますことから、遊びや生活、人間関係づくりなど幼児教育段階に必要な力を育み、小学校以降の生活や学習の基礎を培っています。
　このため、本年度も引き続き、異年齢保育、満３歳児入園、預かり保育、幼児教育相談を通じて、思いやりの心、社会のきまりを守ろうとする気持ちや健やかな体の育成に努めてまいります。
　また、特別な支援を要する園児への対応を引き続き行い、小学校入学後にその支援が継続的にかつ、円滑に行われるよう、小学校との交流や連携を図ってまいります。
　なお、本年７月に、本町のわかば幼稚園をはじめ浦幌町、更別村の公立幼稚園を会場に、北海道国公立幼稚園・こども園教育研究大会十勝大会が開催されますことから、本研究大会を通して職員の指導力等の向上を図るとともに、各種研修会へ職員を参加させるなど、職員の資質向上に努めてまいります。

小中学校教育の充実

　今日、子どもたちを取り巻く環境が大きく変化する中で、学力や体力・運動能力の向上、また、規範意識や倫理観といった心の発育等、多くの教育課題が指摘されているところであります。
　このため、本町においては、家庭・学校・地域がそれぞれの役割を果たし、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」といった「知・徳・体」のバランスが取れ、新しい時代に対応可能な「生きる力」を身に付けさせるため、学習指導要領に基づいた教育の展開を図ってまいります。

　以下、学校教育の主な施策について申し上げます。

確かな学力の向上を図る学習指導の充実

　児童生徒が将来、社会において自立して生きていくためには、基礎的・基本的な知識・技能やそれらを活用できる力を育むことが必要であります。
　本町の児童生徒の学力の状況は、全国学力・学習状況調査の知識及び活用において、全国・全道平均に比べ、小学校では一部の教科を除いて上回り、また、中学校では全ての教科が上回るという結果であり、着実な学力の定着がうかがえるものとなっております。
　今後とも、学力向上における取組の成果や課題について分析するとともに、更なる学習規律の徹底を図り、児童生徒が集中して学習できる環境の整備やチャレンジテストなどの活用を通した学びの定着を図るなど、ハード面、ソフト面両面において更なる学力向上に向けた取組を行ってまいります。
　また、本町では現在、小学校間や中学校から小学校への出前授業の実施のほか、行事などの連携教育を行っているところであります。
　近年、小学校から中学校へと進学する際、学習内容の量的・質的変化や教科担任制など学習環境の変化に伴う学習意欲の低下をはじめ、人間関係、児童生徒の発達の早期化等様々な変化から、いじめや不登校など問題行動が急増する、いわゆる「中１ギャップ」の問題が憂慮されております。
　このことを踏まえ、本年度から、これら課題の解決に向け、本町における小中一貫教育の在り方を探るため、目指す子ども像・学校像等を含め、義務教育期間である９年間を見据えた教育活動を行うための仕組みづくり等について、調査研究並びに検討を行ってまいりたいと考えております。
　また、各学校における確かな教育課程の編成や実施に関する専門的事項の指導助言を行うため、学校教育推進員を配置しておりますが、本年度からは１人増員し２人とし、体制を強化するものであります。
　さらに、基礎・基本的な学力の確実な習得を図るため、引き続き退職教員等外部人材の活用を行い、チームティーチングや習熟程度に応じた指導など、個の学びに応じたきめ細かな指導を図り確かな学力の向上に努めてまいります。

 

子どもの体力向上と健康に関する指導の充実

　全国体力・運動能力等の調査において、本町の児童生徒は、身長、体重ともに全国平均を上回っておりますが、柔軟性、敏捷性、走力などの運動能力に課題が見られたところであります。
　このことから、子どもたちに体を動かす喜びを実感させ、積極的に運動に取り組む意欲や態度を育てるため、体力測定器具や反復横跳び用のラインテープ貼付などの環境を整え、学校の休み時間等を利用し、遊びを通してスポーツに親しむ機会を増やすなど、体力や運動能力の向上に努めてまいります。
　また、「全国学力・学習状況調査」等の結果から、幕別町の子どもたちは、ゲーム、テレビを見る時間が長く、家庭学習の時間が少ない傾向が見られます。
　今後は、子どもたちの生活及び学習の状況を把握しながら、「早寝・早起き・朝ごはん」など基本的な生活習慣の確立や、毎月19日の「ノーテレビ・ノーゲームデー」と連動した家庭での団らんの時間を作ることなど、望ましい環境づくりや学習習慣の確立に向けて、学校と家庭が一体となった取組を進めてまいります。

 

特別支援教育

　学習や日常生活などにおいて、特別な支援を必要とする児童生徒が年々増加する傾向にあります。
　このため、本年度は、特別支援教育支援員を小中学校合わせて５人増やし、44人を各学校に配置することにより、特別な支援が必要な子どもたち一人ひとりの教育的ニーズを的確に把握し、個に応じた適切な支援に努めてまいります。
　また、特別支援教育支援員の資質向上を図るため、引き続き全員が参加する研修会を開催するとともに、配置先の学校では、必要な研修等にも参加できるよう取り組んでまいります。
　さらに、就学前から義務教育終了までの連続した支援を充実するため、発達支援センターと連携を強化し、教育相談、学校・幼稚園・保育所・関係機関との情報共有等を行い、充実した特別支援教育を推進してまいります。

 

いじめや不登校問題

　いじめや不登校は依然として大きな教育課題であり、人を思いやる心やかけがえのない命を大切にする心を育むとともに、問題行動の未然防止、早期対応に努めることが重要であると考えております。
　特にいじめは、児童生徒の心と体に大きな傷を残すばかりでなく、教育の根幹にも関わる重大な問題であります。
　本町では、「町いじめ防止基本方針」に基づき、「町いじめ防止対策推進委員会」によるいじめの根絶に向けた対策協議やいじめ防止の標語募集といった啓発活動を行うなど、早期発見、早期対応等のいじめ防止対策を総合的に推進しているところであります。
　また、町の独自事業で配置しております「子どもサポーター」の積極的な活用を図るとともに、北海道の事業であります「スクールカウンセラー」による教育相談の充実に努めてまいります。
さらに不登校問題についても、子どもサポーター、学校、保護者の連携のもと、「まっく・ざ・まっく」を活用した学校復帰の取組を進めてまいります。

 

学校給食

　学校給食は、学校給食法において「児童及び生徒の心身の健全な発達に資するものであり、かつ、児童及び生徒の食に関する正しい理解と適切な判断力を養う上で重要な役割を果たすものである」と規定され、重要な教育内容の一つとして位置付けられておりますことから、今後とも安心・安全な給食の提供を行うとともに、食育の充実に努めてまいります。
　特に、朝食欠食などの食生活の乱れや、偏った栄養摂取など子どもたちの健康を取り巻く問題が深刻化する中、食に対する正しい知識とともに望ましい食習慣が身に付くよう、忠類小学校に配置されている栄養教諭に加え、本年度栄養教諭２人の配置を行っていただくよう、道教委に要望しているところであります。
新たに２人の栄養教諭の配置が決定した際には、全ての小中学校において食育の全体計画を見直すとともに、食に対する指導の充実を図ってまいります。
また、昨年に引き続き幕別・札内市街地の小学校においては、農協青年部の皆さんを講師に迎え、食と農業について学ぶ機会を設けてまいります。

教育環境の整備

　子どもたちの安全・安心を確保し、快適に学校生活を送れるよう、引き続き、学校施設の計画的な整備に努めてまいります。
　町内の各学校施設については老朽化が進んでおり、一部大規模な改修が必要な状況にありますことから、本年１月に終了した学校現地調査を基に、現在策定中であります「幕別町小中学校整備改修計画」に基づき、改修工事を実施すべく、町の総合計画に位置付け、計画的に整備を行ってまいりたいと考えております。
　また、平成27年度から大規模地震等による落下物防止のため、屋内運動場のバスケットゴールや照明器具等に係る対策工事を行っておりますが、引き続き未実施の小中学校について計画的に改修工事を実施してまいります。
　一方、ＩＣＴの環境整備でありますが、ＩＣＴ活用教育の効果を発揮するためには、実物投影機等ＩＣＴ機器を大型テレビなどとともに、各教室に１台ずつ整備し、授業で必要な時にすぐ利用できる環境を整えることが求められております。
　このため、平成27年度に策定した「幕別町学校ＩＣＴ環境整備計画」に基づき、本年度から３箇年で計画的に全小・中学校の普通教室に実物投影機等を導入するとともに、無線ＬＡＮの環境整備に取り組んでまいります。

 

高等学校教育の充実

　平成28年２月末の公立高校入試最終出願状況によりますと、幕別高等学校につきましては、平成28年度から間口が１減の１間口となったところでありますが、募集定員40人のところ推薦入試内定者を含め46人の出願があり、昨年度に比べて１人減の状況となっております。
　また、中札内高等養護学校幕別分校につきましては、募集定員16人に対し14人の入学予定となっている状況であるとお聞きしております。
　北海道教育委員会による、十勝学区内の生徒数の推計値によりますと、平成28年度から30年度の３年間で159人が減少し、さらに34年度までの７年間では371人が減少するとされております。
　このような状況から、現在、「幕別町後期中等教育を考える懇話会」を設置し、今後の町内高等学校の中・長期的な展望等について保護者等から意見等を伺っているところでありますが、本年度から町内高等学校がそれぞれの特徴を生かした教育活動が円滑に実施できるよう、町といたしましても支援を拡充してまいりたいと考えております。
　具体的には、各高校の教育振興や魅力ある学校づくりのため、引き続き補助金による支援を行ってまいりますが、今後中学卒業者数の減少等私立高校を取り巻く環境の厳しさが増すことが想定されますことから、江陵高等学校に対しましては支援事業補助金を増額し、更なる特色のある学校づくりを支援してまいります。
　また、中札内高等養護学校幕別分校並びに幕別高等学校に対しましては、学習内容の充実や保護者負担の軽減等を図るため、校外学習、実習体験、インターンシップ授業、部活動等に利用可能なスクールバスの運行支援について新たに取り組んでまいります。
　これら支援を実施することにより、それぞれの高等学校の更なる魅力向上に繋がり、町内高等学校がこれまで以上に進路先として選択されるよう、町といたしましても側面から支援を実施し、本町における後期中等教育の確保に努めてまいります。

 

信頼される学校づくりの推進

　本町では、毎月19日を「まくべつ教育の日」として、保護者や地域の方に学校を訪問していただき、学校への関心を高めるとともに、ご意見をいただくなど、家庭・学校・地域が一つとなって子どもたちを見守り、育んでいく取組を進めております。
　今後も、各学校の運営協議会をはじめ、保護者、地域の方々のご理解とご協力をいただきながら、地域に信頼される学校づくりに努めてまいります。
　さらに、子どもたちの教育に直接携わる教職員には、高い倫理観と使命感が求められているところであります。
このことから、教職員の不祥事の根絶に向け、服務規律の確保、法令の遵守などについて、校長会議等を通じて指導するとともに、各学校における研修や相互啓発を促進してまいります。

 

３　青少年の健全育成の推進

　三つ目は、「青少年の健全育成の推進」についてであります。
　未来を担う青少年を心身ともに健やかに育成することは、私たち大人全体の願いであります。
　青少年の健全育成は、問題発生後の対応もさることながら、問題を未然にどう防ぐかに重点を置くことが最も大切なことであり、家庭・学校・地域の共同の責任として推進する必要があります。
　このため、「家庭教育を考える集い」を実施している「幕別町ＰＴＡ連合会」や健全育成の標語の募集や善行賞の表彰などを実施している「幕別町児童生徒健全育成推進委員会」のほか、子ども会などの活動に対して、引き続き支援を実施し、人間性豊かで強い意志を持った青少年を育成するよう努めてまいります。

 

４　優れた芸術・文化活動の推進

　四つ目は、「優れた芸術・文化活動の推進」についてであります。
　芸術文化は、人々に感動や生きる喜びをもたらして、人生を豊かにするものであると同時に、社会全体にゆとりや潤いを創造する上でその果たす役割は大変重要であります。
　このため、まくべつ町民芸術劇場や幕別町文化協会に対し支援を行い、国内外の優れた芸術文化に接し、体感できる鑑賞機会を提供するとともに、自主的な活動の促進に努めてまいります。
　また、本町の芸術・文化の拠点的施設である「百年記念ホ－ル」の老朽化対策として、平成25年から計画的に改修を行っているところでありますが、本年度は大ホ－ル舞台音響設備の改修工事を実施いたします。

 

５　歴史的文化の伝承

　五つ目は、「歴史的文化の伝承」についてであります。
　本町は、町の発展に尽くされた先人たちのご努力と業績に支えられ、産業、経済、教育、行政の振興と発展がもたらされました。
　本町の歴史的・文化的資源である郷土文化資料とその情報を町民共有の財産として次世代に引き継ぐため、収集・保存事業とともに、郷土文化資料を通じて、身近に先人の苦労や豊かな知識に触れ、特に次代を担う子ども達がふるさとへの新たな思いを養い、幕別町への愛着と誇りを育む事業の展開が重要であります。
　このため、ふるさと館、蝦夷文化考古館、ナウマン象記念館のそれぞれの特徴を生かし、郷土の歴史や文化等を学ぶ場として今後も活用を図ってまいります。
　なお、施設の老朽化が進んでいる「ふるさと館」と「蝦夷文化考古館」については、「（仮称）幕別町郷土文化資料館」として、整備等基本構想を策定し、その改築整備について検討を行ってまいりたいと考えております。
　また、伝統芸能である糠内獅子舞保存会やナウマン太鼓保存会の活動に対して、引き続き支援を実施してまいります。

 

６　健康づくりとスポーツ・レクリエーションの推進

　最後に、健康づくりとスポ－ツ・レクリエーションの推進についてであります。
　本町のスポーツ施設は、農業者トレーニングセンターや札内スポーツセンターなどの屋内施設と陸上競技場や野球場、パークゴルフ場などの屋外施設を設置しており、多くの町民の方が体力つくりや健康維持のため利用されているところであります。
　今後につきましも、体育連盟やスポーツ少年団など、スポーツ関係団体の活動に対して、引き続き支援を実施してまいります。
　また、施設の維持管理につきましては、適切な管理を行うとともに、より利用者に対するサービス向上が図られるよう民間活力の導入も含め検討を行いたいと考えております。
　なお、直営で管理している５箇所の町民プールは常時１人の監視員を本年度から常時２人の監視員とし、監視体制の強化を図ってまいります。
　また、本年度は農業者トレーニングセンター修繕工事のための調査業務を行うとともに、老朽化が進んでいる札内東町民プ－ルの改築計画について検討を行うこととし、その際、単独で整備を行うか、また、札内地区の他の２箇所の町民プールと統合し整備を行うかなど、整備の方向性について地域住民、学校、関係団体等の意見を幅広くお聞きし、本年度中を目途にその方向性について決定してまいりたいと考えております。
　さらに、本町で考案されたパ－クゴルフの更なる普及を図るため、今後とも日本パークゴルフ協会との連携を図るとともに、コミュニティースポ－ツとしての原点でもある世代間交流大会としての「家族大会」を本年度も開催してまいります。
　このほか、本年度は、本町出身のオリンピックアスリートの方々をお招きしての子ども達との交流や、トークショーの開催、プロ野球北海道日本ハムファイターズのＯＢの方による子どもたちを対象とした野球教室を新たに開催するとともに、昨年実施したマウンテンバイクの体験教室や、本町では３回目となる住民参加型のスポーツイベント「チャレンジデー」を実施するなど、町民がスポーツを通して健康で豊かな生活が送られるよう各種事業を推進してまいります。

 

むすびに

　以上、平成28年度教育行政執行にあたっての基本方針を述べさせていただきました。
　平成27年４月に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律」が施行され、新たな制度のもと町長と教育委員会で構成する総合教育会議が設置されたところでありますが、教育委員会といたしましては、「すべては子どもたちのために」という基本的な認識に立ち、町長部局と連携し教育行政を推進していく所存でございます。

　議員の皆様並びに町民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げまして、教育行政執行方針といたします。

　

　

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